福岡県北九州市・門司港。国の重要文化財に指定されたルネッサンス式木造建築の門司港駅を始め、明治から昭和初期にかけて建築された歴史ある建物が多く点在しています。このエリアは「門司港レトロ」と呼ばれ、年間200万人以上の人が訪れる観光地となっています。
その「門司港レトロ」名物として全国的に知られているのが「焼きカレー」。発祥は昭和30年代、門司港にあった喫茶店といわれています。当時、余ったカレーをグラタン風にオーブンで焼いたところ、大変好評を得たことから広く浸透したそうです。
現在では、ご飯の上にカレーとチーズや玉子などをのせ、オーブンで焼いた「焼きカレー」が、門司港発祥のご当地メニューとして親しまれ、門司港地区だけでも40店舗以上のお店で独自の「焼きカレー」が提供されています。
そんな「焼きカレー」激戦区で、平日休日問わずに行列が出来るお店があります。それが今回ご紹介する「プリンセスピピ門司港」。その人気は実店舗だけにとどまらずネット販売でも注目されています。独自の「焼きカレー」誕生秘話や商品開発などについて代表の岡嵜さんにうかがいました。
世界にひとつだけの焼きカレー
プリンセスピピ門司港
岡嵜孝和
1975年8月10日生
愛知県出身。仕事で訪れた門司港の風景に惹かれ、2007年、門司区栄町にアジアンレストラン「プリンセスピピ」をオープン。2013年、現在の門司港駅すぐそばに移転。福岡県商工会推薦「福岡ブランド」認定、北九州市食のブランド「北九いいと」認定。
今回、冷凍食品のマーケットプレイスFoodStock(フードストック)に掲載されている商品紹介は、福岡県北九州市にある「プリンセスピピ門司港」。
人気観光地・門司港で全国的な有名店として飛躍させた仕掛け人・岡嵜孝和(おかざきたかかず)代表に、商品に対する思いやこだわりをお聞きしました。
世界25か国を旅したアジアンレストラン店主の
焼きカレー誕生秘話
店主の岡嵜さんは過去にユーラシア大陸25か国を旅した経験から、タイ・ベトナムの料理に感銘を受けたそうです。
「ひとつの料理でいろいろな味わいを楽しめることに感動しました。〝辛み〟〝酸味〟〝甘み〟〝塩味〟と4つの味が折り重なるように押し寄せてくるんです。日本に帰ってみんなに早くこの魅力を伝えたい!と思ったのがきっかけ」で、門司港駅の近くにアジアンレストラン「プリンセスピピ」をオープンさせました。
岡嵜さんは愛知県出身。仕事で訪れた門司港での関門海峡の風景が「旅していたときに見たイスタンブールに似ているんですよ」と惚れ込み、「この場所にとどまってみたい、ここで何かしたい、というワクワクした気持ちになりました」と、このまちの存在が背中を後押してくれたそうです。
しかしながら、観光地であるとはいえ日常は高齢者が多く生活する門司エリア。トムヤムクンなど「辛い料理」というイメージが強いタイ料理はなかなか受け入れてもらえませんでした。そんな折、この地発祥である「焼きカレー」を門司港名物として発信していこうという観光推進の動きが本格的に根付いてきました。この活動は2003年頃に始まりましたが、門司港エリアの多くの店が「焼きカレー」を提供しはじめたこと、メディアでも多く取り上げられたことから「門司港=焼きカレー」のイメージが定着してきたのが2010年ごろ。
その流れによって、岡嵜さんが経営するアジアンレストランにも多くの観光客が「焼きカレーはありますか?」と顔をのぞかせるようになります。が、当時お店では「焼きカレー」は扱っていません。そのことで、メニューを見て帰ってしまうお客様も多かったとのことです。
そこで、岡嵜さんは「ここまで焼きカレーが求められているのか!と。最初は渋々、始めましたよ(笑)。ただ、よく考えると、焼きカレーって自分の理想だった〝アジア〟のカレーと〝ヨーロッパ〟のドリアという世界各国の融合って気づいたんですよね。最初は多くの人に知ってほしいと思う料理をメインにしていましたが、最終的に〝お客さまのほしいもの、食べたいもの〟に行き着きました」
その過程を経て、いまでは
■6年連続福岡ブランド認定
■焼きカレーフェア「門司港で一番おいしい焼きカレー」1位
■「全国絶品ご当地カレー10選」
など数々の活躍をみせる「焼きカレー専門店」として認知されるようになりました。
門司港名物「王様焼きカレー」は
10万食以上も売れたヒット商品
「プリンセスピピ」の焼きカレーは、「王様焼きカレー」という名称で提供されています。多くのTV取材も受け、ご当地グルメを紹介する人気番組では「福岡県民の熱愛グルメ」として、同店の焼きカレーが代表して紹介されました。
調理過程は、タイ料理などアジア各国の名だたる料理を手掛けた岡嵜さんならではの本格派。
基本のルーは、鶏ガラスープに独自配合した15種類のハーブやスパイス、ココナッツミルクをプラス。タイ王宮料理の合鴨レッドカレーのレシピをもとにアレンジしたタイ風のカレーです。さらに珍しい酒粕や味噌などの秘伝ペーストを加えることで、味に奥行きと深みが出るんだそう。
酒粕は北九州市で180年近くの歴史がある老舗の蔵元「溝上酒造」より仕入れ。味噌は甘みもある長崎・島原産。「発酵食品なので、味わいが良くなるだけでなく身体にもいいですしね」と岡嵜さん。
「王様焼きカレー」は種類も豊富。野菜ソムリエでもある店主が手がける一番人気の「野菜ソムリエの焼きカレー」のほか、北九州を始め九州名物を堪能できる「めんたい焼きカレー」、国産牛や和牛を中心に使用した「牛肉ゴロゴロ焼きカレー」など多彩なラインナップが広がっています。
レンジであたためるだけ。
冷凍焼きカレーを日本全国へ発信
いまや全国的に知られる名店となった「プリンセスピピ」。さらに多くの人に愛されるアイテムとして登場したのが、レンジであたためるだけで食べられる「冷凍焼きカレー」。
そのきっかけは、とある震災後のこと。被災された方から1通の手紙が岡嵜さんのもとに届きました。
「年末に家族旅行で訪れました。とっても美味しかったです。いまは大変ですが、何とか生きています。いつかまた家族で訪れて食べるのが生きる糧になっています」(要約・抜粋)
誰かの思い出の一部に登場することに、岡嵜さんは感慨深いものがあったそうです。そこで、その思い出の焼きカレーを作り手紙の主へ冷凍便で届けたことがきっかけで、本格的に冷凍食品化に着手することになったんだとか。
その後の契機はコロナ禍。もともと観光客で賑わうエリアでもあることで、来客数にも大きな影響がありました。そこで、「コロナ禍で旅行に行けない人たちのために、九州名物を組み合わせた焼きカレーを作りました」。
また、北九州市の官営八幡製鐵所が世界遺産に認定されたときは、「漆黒の黒鉄」「燃える溶鉱炉」などの焼きカレーが登場するなど、地域の特色を生かした焼きカレーを発信することで、全国からの注文が格段に増えました。
「旅行に行けないので、買って応援します」「また北九州に行きたくなりました」など、利用者からのうれしい声も届きました。
お中元やお歳暮、各種ギフトにも。
地元デパートのカタログでも完売続出
「冷凍焼きカレー」は、ご家庭で楽しむ個人オーダーはもちろん、カタログギフトでも注目の商品です。
地元有名デパートのギフトカタログでも大きく取り扱われ、1000セット以上も売り上げた実績も。やはり店舗でも一番人気の「野菜ソムリエの焼きカレー」を中心に、「ぐるり九州セット」など特徴のあるセットもオーダー率が高いんだとか。
「ただ美味しいものは世の中にたくさんありますよね。ただ、せっかく食べるなら思いが詰まっているもの、気持ちがいっぱいになるものがいいですよね」と岡嵜さん。
「やるからには焼きカレーの聖地になりたい」という思いから始まった岡嵜さんの旅路はまだまだ続きます。
焼きカレーの専門店 プリンセスピピ門司港の商品を購入する
名物!野菜ソムリエの野菜カレー(2食入)
¥2,480 税込
1セット(2食入)
スパイシーで香り高いカレーをごはんに乗せ、焼き上げています。野菜ソムリエシェフ厳選の九州産野菜を中心に、 大ぶりに切った季節野菜が8種類以上!
博多名物!めんたい焼きカレー1セット(2食入)
¥2,160 税込
1セット(2食入)
博多の絶対名物「めんたいこ」と門司港焼きカレーが出会いました!プチプチした食感とまろやかなカレーの絶妙な組み合わせをお楽しみください。
もう歯はいりません!牛肉ゴロゴロ焼きカレー1セット(2食入)
¥2,800 税込
1セット(2食入)
牛肉をゴロゴロ合わせた王様焼きカレーは、ボリュームもたっぷり!ひと皿に牛肉を100g以上使っているごちそう焼きカレー。辛さは中辛より控え
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